インプラント治療の手順
検査とカウンセリング
まずは、レントゲンや歯科用CTを使って、お口の状態を正確に把握することから始まります。CT検査ではスキャンしたお口の中のデータを3D化し、コンピューター上で、埋入する部位の骨の状態(質、厚み、高さ)や血管の位置などを確認し、手術のシミュレーションを行います。この検査結果に基づいて最適な治療計画を立案します。内容はカウンセリングで丁寧に説明いたします。カウンセリングでは治療へのご希望やご不安などもうかがいますので、遠慮なくお話しください。
術前クリーニング
インプラントを埋め込む前に、感染症を起こすことがないようお口の中を清掃し、菌の数を減らしていきます。
インプラント手術
術式は手術を2回に分けて行う2回法が基本です。インプラントを埋め込む位置の骨の状態が良い場合は手術の回数が1回ですむ、1回法を行う場合もあります。
手術ではもちろん麻酔を使用するため、痛みを感じることはありません。
術式
インプラント体を埋める部位の粘膜を切開し、骨を露出させて専用ドリルで穴を開けます。その穴にインプラントを埋め込み、上部の穴にカバーを装着し、切開部を縫合して1次手術は終了です。
1次手術から数カ月経ったら(上顎は5カ月前後、下顎は3カ月前後が目安)2次手術を行います。2次手術はカバーの上の粘膜を切開し、カバーを除去して仮のヒーリングアバットメントを連結します。粘膜が治癒したら(2~3週間が目安)本物のアバットメントを連結して終了です(1回法はインプラントの埋め込みからヒーリングアバットメントを連結までを同日に行います)。
人工歯の作成と装着
2次手術を終え、歯肉の状態が安定したら、型取りを行って仮歯を作製します。この際、かみ合わせや舌の違和感、頬を噛むなどの不具合がないかを確認し、調整します。最終的に完成した人工歯をアバットメントに装着して治療は終了です。
インプラントはメンテナンスが重要です
インプラントを長持ちさせるには日常の手入れと観察(メンテナンス)が大切です。清掃は歯科衛生士が専用歯ブラシなどを使用して指導します。また、定期的にかみ合わせの確認やレントゲン撮影をしてインプラント体の周囲骨の吸収状態などを診査します。装着後1カ月、3カ月、6カ月、1年と1年以内は短い間隔の期間で行い、1年以降は問題がなければ年1回のメンテナンスを行います。
歯科で行うインプラントのメンテナンス
- 歯のクリーニング
- インプラント周囲炎等の有無の診断(視診、触診、レントゲン検査、ポケット検査など)
- インプラントの清掃法の再確認と指導
- インプラントと歯ぐきの境目のクリーニング
- 必要に応じて、人工歯を外しての確認と消毒清掃